【拒食症克服】本当の私は、どこ?

拒食症

みなさんなじらね。さんにんにちです。

拒食症で痩せていた頃、空腹や満腹の感覚が麻痺して「本当の私は何を感じているのだろう?」と思うことがありました。今回はそんな自分の感覚が分からなくなってしまった経験について書きます。

周りに体調や食欲を左右される

拒食症になって、自分の心とからだの声を無視し続けていると、自分が何を感じているのか、何を求めているのかわからなくなってしまいます。今、自分は空腹なのか、もっと食べられるのか、それともこれ以上食べられないくらい満腹なのか…わからないから、周りの人の感覚に頼りがちになってしまうんですよね。

拒食症で痩せていた頃の私はまさにその状態でした。周りの人が「お腹が空いた」と言えば、自分もお腹が空いたような気がする。本当はもっと食べられる気がしても、周りが「お腹いっぱい」と言えば、急に食べられなくなってしまう。家族の誰かが体調を崩してご飯を食べられないと言うと、私まで腹痛になって食べられなくなる、なんてこともありました。食べる量についても、自分が食べたい量ではなく、周りと比べて多いか、少ないかで判断していました。

いつ、何を、どれくらい食べたいのかわからない

上記のように自分の感覚が分からなくなると、いつ、何をどのくらい食べたらいいのかがわからなくなります。周りに一緒に食べてくれる人がいればその人に合わせられますが、自分一人の場合は比較対象がなく困ってしまいます。結果として、世の中に出回っている情報を頼りに自分が食べる時間や食べるもの、量を決めるようになるわけです。

例えば、健康情報番組で「〇時までに夕食をとると健康に良い(痩せる)」「食事の間は最低〇時間空けるべき」と言われれば、律儀にその時間を守ろうとする。インターネットや雑誌で「○○を食べたら体の調子が良くなる(痩せられる)」「免疫力UPには毎日○○を食べると良い」と紹介されていればそればかり食べるようになる。1日のエネルギー摂取基準の目安をもとに、食べるものの重さをグラム単位ではかってカロリー計算する。SNS上で有名人が1日の食事をアップしていたら、それをそっくりそのまま真似して食べるものや量を決める、などなど・・・

拒食症の人でなくても、健康のためにそうした情報を取り入れたり、食べるものを決めるときの参考にしたりすることはあるでしょう。ただ、拒食症で痩せていた頃の私は「これが正しい」と思ったら、その日の体調や気分がどうであれ、必ず守らなければ気が済みませんでした。

克服を通して本当の私を見つける

拒食症克服を決意し、自分の心とからだの声に耳を傾けるよう意識し始めてから、これまでいかに自分自身の感覚を失ってしまっていたか、周りの人や情報に左右されすぎていたか、気がつくようになりました。

情報を取り入れたり、周りの人を参考にしたりすることも必要かもしれませんが、そればかりに頼りきりになるのではなく、あなた自身が「今」感じていることを大切にしてあげてください。

拒食症克服を通して、あなただけが感じることのできる、かけがえのないその感覚に気づき、大切にできるようになることを願っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました