【拒食症克服】12年間食べるのが怖かった話

拒食症

みなさんなじらね。さんにんにちです。

私は高校時代に制限型拒食症(過食や嘔吐などを伴わず、食事制限により低体重となる摂食障害)を発症しました。今回は、私が拒食症と約12年間どのように付き合ってきたかについて書きます。

拒食症が一番ひどかった高校3年間

私が拒食症になったのは高校1年の頃。それまで両親の期待に応えようと「いい子」に育った私は、地元の進学校に推薦入学しました。部活動は中学と同じくバレーボール部に入り、部活と勉強に励むのはもちろん、母親に手間をかけまいと毎日のお弁当も自分で作ることに。でも、やがて自分の中の「いい子でいなければならない」プレッシャーが大きくなり、気づけばストレスで体重がどんどん減っていました。

瘦せていく私を心配した家族はなんとかして食べさせようとしましたが、周囲が食べさせようとすればするほど食べられなくなるのが拒食症です。高校入学当初は48kgあった体重は、高校卒業時には40kg前後になっており、生理も完全に来なくなってしまいました。

少し良くなってはまた悪化…を繰り返した大学4年間

拒食症に苦しみながらも受験期を乗り越えた私は、大学進学を機に上京し一人暮らしを始めます。実家を離れることで「自分のことは自分でやらなければならない」「家族に心配をかけたくない」という気持ちになり、自炊や規則正しい生活を心がけるようになりました。しかし体重は増えることなく横ばい状態で、気持ちが沈むようなことがあったり、忙しさやストレスを感じるとすぐに減ってしまいます。ひどいときは高校時代の最低体重を下回ってしまうことも。このままではいけないと勇気を出していくつかの摂食障害の専門外来や精神科医を受診してみましたが、なかなか効果が実感できず通い続けられませんでした。

体重を増やすことをあきらめていた社会人1~4年目

東京で就職先を決め社会人デビューを果たしても、体重は相変わらず横ばい状態。産婦人科から受け取るホルモンの薬を飲めば生理は来ますが、飲むのをやめると止まってしまいます。自分の中で「体重を増やさなければ」という気持ちはあるものの「何をどれくらい食べたらいいかわからない」「急に食べて過食症になったらどうしよう…」といった不安がありました。ときに体重を増やそうと勇気を出して脂っぽいものや高カロリーなものをたくさん食べたりしてみても、翌日下痢になってしまい逆効果。いつしか「自分はもともと太れない体質だから、このまま体重が増えなくても仕方ないんだ」と開き直るようになっていました。

本格的に克服を決意した社会人5年目

体重が増えない自分も受け入れていこうと開き直っていたある日のこと。当時付き合い始めて2年目の恋人から、私が痩せすぎで心配していると伝えられました。彼もはじめは気を遣って触れないでくれていたものの、やはりずっと気になっていたのでしょう。そこで私は初めて、高校時代から拒食症で苦しんできたことを打ち明けました。それまで拒食症のことは家族と専門機関の先生以外、誰にも話したことはなかったため、彼が私の話をどう受け取るかとても不安でした。彼は黙って聞いた後、たとえ拒食症でも、痩せすぎていても、私を好きな気持ちは変わらないと言ってくれました。私はその時、高校時代の一番苦しいときに母が言ってくれた「どんなことがあっても、お母さんはお前の味方だから。決して嫌いになったりしないし、信じてるから。それだけはずっと忘れないで。」という言葉がよみがえり、涙が止まらなくなりました。

私がもう一度、体重を増やそうと決意したのはそのときです。自分を信じて愛してくれる人たちのため、そして何よりも自分自身のために、まずは体重を増やそうと強く思ったことが、私の拒食症克服への第一歩となりました。

半年で7kg体重が増えた社会人6年目~現在

克服を決意してから、ちょっとしたきっかけが重なったこともあり、私は本格的に変わり始めました。これまで何度挑戦しても増えなかった体重が、1か月に1~2kgのペースで着実に増えていき、半年後には身長160cmで38kgだった体重が45kgになったのです。もちろん、途中で体重が減ってしまいそうになることもありましたが、自分自身の考え方を変えたことと、私を信じてくれる彼の支えがあったおかげで乗り越えることができました。現在、体重増加のペースは一時期より落ちているものの、以前のように急激に減ったりすることなく、微増を続けています。とはいえ、生理は相変わらず薬を飲まなければ起きない状態ですし、今後もまだまだ体重は増やしていくつもりです。

体重が増えたことで、私自身のからだはもちろん、心も変わったと思うことがたくさんあります。それらについては、今回書ききれなかった克服のきっかけなども含め他の機会に書いていこうと思います。

このブログに書けることはあくまで私一個人の経験に過ぎません。でも、たとえほんのわずかでも、このブログが同じような経験で苦しんでいる人の心に寄り添うことができればと願っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました